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食品の水分量を調べてみました Part2

2021年01月18日

パンに混ぜたい様々な食材

パン作りをしていると、いろいろ生地に混ぜたくなります。食品の水分量を考慮した上でパン作りをすると失敗が少ないです。
前回(食品の水分量を調べてみました)の見直しと調査食品を追加しています。

調査結果

前回に引き続き、文科省 食品成分データベース(http://fooddb.mext.go.jp/index.pl)を使って、パン生地に混ぜ込む可能性がある食品の水分量を調べてみました。

種類 100グラム当たりの水分量
牛乳 87.4
プレーンヨーグルト 87.7
生クリーム(植物性) 43.7
生クリーム(乳脂肪) 44.3
全卵 76.1
卵黄 48.2
スキムミルク 3.8
無塩バター 15.8
ごま油 0
オリーブオイル 0
野菜ジュース(トマトベース) 94.2
トマト 94
ほうれん草(ゆで) 94
にんじん(生) 89.7
小松菜(生) 94.1
かぼちゃ(ゆで) 84.0
ビーツ(ゆで) 86.9
いちご 90
赤ワイン 88.7
ラム 66.1

 

油脂の置き換え

今回気がついたのが、バターは水分を含むのに対して、ごま油やオリーブオイルは水分を含んでいないということです。
私はよく、製菓用太白ごま油を使うのですが、バターと同じ分量で使っていました。それだと全体の水分量が若干少なくなってしまうということなんですね。パンに入れるバターの分量からすると本当に微々たるものですが、大量に作るときは左右されそうです。
バター以外の油脂(太白ごま油など)を使う場合は、水や牛乳などの水分量を調整しなくてはいけないようです。

牛乳の場合

代表的なところで、水分を牛乳に全量置き換えたい場合の計算は以下のとおりです。

▼150gの水を全量牛乳に置き換えたとき、牛乳は何g必要か?
(牛乳の水分量=87.4%)

牛乳の分量をMとして、以下の計算になります。

M×0.874=150
M=150÷0.874
M=171.62

171.62gですね。牛乳は水の1割増やしてくださいと書かれているサイトが多いのですが、気持ちもう少し多い方が良さそうです。

水と牛乳の場合

パンの水分を牛乳だけに置き換えると、たんぱく質が多くなる為、少し硬く感じてしまうかもしれません。
では、水:牛乳を1:1で置き換えた場合はどうなるでしょうか。

▼水150gを水と牛乳(1:1)で置き換えたいとき
(水(W)の水分量=100%、牛乳(M)の水分量=87.4%)

W:M=1:1
W=M  …(1)
W×1+M×0.84=150  …(2)

(2)に(1)を代入

M×1+M×0.84=150
1M+0.84M=150
1.84M=150
M=150÷1.84
M=81.52
Y=81.52

ということで水81.52g、牛乳81.52ですね。

水分の置き換え計算と実際の生地の状態

色々な食品を水分に置き換えるとき、上記の計算をすると食材の分量の目安になると思います。
ただ、水分以外の要素(タンパク質や酵素など)が生地の状態を左右することがあるので、あくまでも目安ということで。実際には作りながら分量調整し、記録しています。

皆さんも食品を使ったパン作りを楽しんでください!